天気の急変サインは、「黒くもくもくとした積乱雲の接近」、「ゴロゴロという雷鳴や稲光」、「急に冷たい風が吹いてくる」ことなどがあります。これらの兆候が見られたら、急な大雨、雷雨、突風、ひょうの発生が予想されるため、頑丈な建物に避難するなど、すぐに安全な場所へ移動することが重要です。積乱雲でも、黒い積乱雲の接近や、頭巾のような「かなとこ雲」や、カリフラワーのような「モクモクとした雲」のてっぺんが発達している場合は要注意です。
天気予報で「大気の状態が不安定」という言葉を聞いたことはありませんか?
地上付近と上空の温度差が大きいほど、強い上昇気流を発生させ、積乱雲を発達させます。[株式会社ウェザーニューズ]

①上空に寒気が流れ込み、②下層(地上付近)に暖かく湿った空気が流れ込むと、凝結により潜熱を放出するため、その分乾いた空気よりも温度の下がり方が小さくなります。すると、その空気の塊は、周りの乾いた空気よりも温度が下がりにくい=相対的に暖かく軽くなって、上昇気流が発達しやすくなるのです。③日射の影響で地上付近の気温が上昇する場合は、さらに強い上昇気流を発生させ、積乱雲を発達させるのです。
例えば、①は上空を寒気を伴った気圧の谷が通過する時、②は台風が近づいているときや梅雨前線・秋雨前線付近、夏の太平洋高気圧の縁辺などがこれに該当します。③は夏のよく晴れた暑い日に、強い日差しで地上付近が暖められた時がそうです。
大気の状態が不安定なときは、天気が急変して、局地的に激しい気象現象が起こりやすくなります。発達した積乱雲による強い雨(ゲリラ豪雨)や落雷、竜巻やダウンバーストなどの突風、ひょうなどに注意が必要です。
天気急変の前兆に気づいたら
- ゲリラ豪雨の場合は、激しい雨によって増水や浸水の可能性があるため、河川などの水辺や地下、アンダーパスには近づかない
- 雷の音や稲妻に気づいたら、開けた平らな場所や軒下、高い木の下から離れ、頑丈な建物や自動車、避難小屋などへ避難する
- ひょうやあられが降ってきた場合は、家の中では雨戸やシャッター、カーテンを閉めて窓から離れる
⇒ 雷に注意
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